2010.2.26 ルルライ茶会ログ
参加してくださった、ゆゆさん、あさりさん、遊祈おねえさま、鴻さん、あんみつちゃんからたくさんの萌えとネタを頂きました!
茶会中にでたネタでぺしぺし書いてみた話です。
猫なライと飼い主ルル
ざあざあと、さほど酷くはないが冬の中雪一歩手前の冷たい雨が降る日だった。
傘を差して急ぎ足で家路を急ぐ。水溜りを避けて歩いても、いつの間にかズボンの裾は水を吸っているし、靴も濡れてしまった。気持ちが悪いと眉をひそめながら、すでに水溜りを避けることは諦めて、ぱしゃぱしゃと水音を立てながら足早に歩く。
ふと、耳が雨音以外の音を拾い上げた気がして足を止めた。人通りの少ない裏路地、時間帯も遅く、空には星が瞬いているし、見回してみてもルルーシュ以外の人影はいない。気のせいだったのだろうかと首をかしげて、再び足を踏み出そうとしたとき、“それ”はルルーシュの目に飛び込んできた。
電信柱の下、蛍光灯の照らす範囲から微妙に外れた場所に茶色のみかん箱が変色して、箱としての役割をなくすほど濡れてしまうまま放置されていた。
その小さな区切られた空間で箱以上に濡れそぼって力なく泣き声を上げている白い猫。ぐったりとした様子からも、酷く弱っていることは簡単にわかって。慌てて駆け寄って抱き上げた。
腕に抱いた小さな猫は恐らくまだ生まれて少ししかたっていない。濡れきって冷たくなった体は辛うじて上下していて、まだ生きていることを伝えていた。傘を肩と首ではさんで上着を脱いで、子猫を包み込む。
温かさを感じ取ったのか、体を打つ冷たい雨がなくなったことに気づいてなのか、うっすらと瞼を開いた子猫の瞳は、晴天を写したような澄んだ青色だった。
年下ルル×年上ライ
好きだ、と思う。たまらなく好きで、好きで好きでたまらなくって、大きくなった想いだけを持て余して。普段どんなにクールぶっていても、余裕をみせていても、肥大化した自身の想いはどうしようもなく。
いっそ告白できれば楽だった。好きだ、と告げて、両想いになるのも、振られるのも。そこで一つ区切りがつく。想いの整理が出来る。
けれど、相手は、教師で。
自分の、担任で。
告白など、できるはずがなかった。
「くだらん」
神妙な顔でここ最近ずっと溜め続けていた内心を吐露したルルーシュを前にCCはばっさりと切って捨てた。
普段ならここで俺様発言とも取れる「この俺が話してやったのになんだその態度は!」とかそんな言葉を言い返してきそうなものなのだが、教室の机の向こうで拳を握り締めてうつむくルルーシュは顔を上げる気配すら皆無だ。
机に膝を付いて窓の外を眺めながらも、ちらりとルルーシュの様子を見たCCはこれは重症だとため息を吐き出した。ぴくり、とルルーシュの肩と漆黒の黒髪が揺れて、けれどやはり顔は上がらない。ああ、本当に重症だ。
「好きならば、好きといえばいいだろう。なにを遠慮している。らしくないぞ」
「……」
「ルルーシュ」
はぁ、と大げさにため息を吐けばルルーシュがのろのろと顔を上げた。その表情は、なんとも無様というか情けなくて、CCはこれが本当にあのルルーシュなのかと眉をひそめたくなった。恋は人を変えるというが、これはあまりにかわりすぎだ。元の面影がないではないか、そんなことを思いつつ、ぴし!と指を突きつける。
「告白してしまえ」
目潰しの勢いで目の前に指を出されてもルルーシュは口をへの字に曲げたままだ。普段の強気はどこにいったと、CCが目を眇めればルルーシュは「だが」とようやく口を開いた。
「ライは担任だ」
アッシュフォード学園高等部二年生の歴史科の教師であり、ルルーシュとCCの副担任でもあるライ。太陽の光を反射しきらきらと輝く長い銀髪と、晴れ渡った大空を想起させる澄んだ蒼い瞳を持つ、美人と有名の新米教師だ。常に淡い微笑を浮かべ、けれど一見優しそうな外見とは裏腹に物事の善悪はきっぱりと口にするさばさばとした一面もある。そのギャップがまたいいと噂になって、いまではファンクラブもあるほどだ。
大学を卒業したばかりのライは22歳とまだまだ若いが、それでも高校二年生で16歳のルルーシュとの年齢差は6歳差。
ただでさえ子供と大人、ルルーシュがためらうのも当然であり、さらには生徒と教師となればそのためらいはいっそうのものだった。
「だからといって、いつまでそうやってうじうじしているつもりだ。そのうちカビときのこが生えるぞ。見ていてうざいきもい気色悪い、そんな情けない面を晒すくらいならとっとと玉砕して来い」
ばさばさと切り捨ててやれば、ルルーシュは僅かに表情をひそめたが、とくに反論することもない。その反応がCCは気に食わなかった。
「……そんなことをいって、ライが他のやつと付き合いだしたらどうするんだ」
指を下ろして再び視線を外にむけつつぼそりといえば、とたんにルルーシュのまとう雰囲気が一変した。ごうごうと、ルルーシュの背後に絶対零度の炎の塊が見えるようだ。
それほどに忌諱するならば、とっとと告白して自分のものにしてしまえ、その無駄に整った顔はなんのためにある、数々の小言をぐっと内心に押さえ込みつつCCはさも興味のないような淡々とした口調で言葉をつむぐ。
「そういえば、一年のジノ・ヴァインベルグがライにぞっこんらしいな。なにかにつけては後を追いかけ、恋に年齢は関係ないと豪語して愛を囁いているらしい」
「?!!」
がたん!と勢いよく椅子が倒れる音がして、ちろりと視線を向ければふるふると肩を震わせたルルーシュが一目散に教室から駆け出していった。
体力がないくせに、あんな猛ダッシュをしてしまえば、ライを捕まえるときには息も絶え絶えだろうに、とCCはようやく動いた幼馴染ににやりと口角を吊り上げた。
(らららららら、ライ!)
(なに、ランペルージ君?)
(好きだ!付き合ってくれ!!!)
調子に乗ってルルライ茶会第二段開催!
今回はルルライ茶会なのになぜかシャルル陛下の不憫さについてひたすら語っていた気がします(笑)
マリアンヌ(母)シャルル(父)ライ(姉)ルル(兄)ロロナナ(弟妹)な家族設定で、ままは元レディースの婦人警察官!ぱぱはマグロ漁師!!な話で盛り上がりましたvv
ライを除く子供たちに存在全否定されてる可哀想なぱぱは素潜りでマグロをとるんだぜっ!実は人間じゃないんだよ!あの縦ロールからは銛とかでてくるんだ!とか、そんな話で盛り上がりv
終盤一時間はお絵かき大会になってました。みなさんイラスト上手すぎる!至福のひと時vvv
常に腹筋崩壊警報が鳴り続けるすっっっごく楽しい茶会でした!素敵な時間をありがとうございましたーっ!!!