2010.2.22 突発茶会ログ




参加してくださった、真琴さん、NAさん、遊祈さんからたくさんの萌えとネタを頂きました!
茶会中にでたネタでこそこそ書いてみた話です。



二期はライは眠っているだけで本当はルルーシュはライを覚えてたし、ライもいたんだよ!な話(長い)




この感情に、なんと名前をつければいいのだろう。



父であり皇帝であるシャルルを倒し、敬愛した母であり世界の敵であったマリアンヌを消し去った。二人の命を奪い取った掌を握り締めて、ルルーシュはそっと目を伏せる。
あれから、数ヶ月が過ぎ、スザクと手を組み進めるゼロレクイエムまでは秒読みの段階にはいっている。
徐々に悪逆皇帝として世界に名前を広めるルルーシュを他所に、窓の外には相変わらず平和な光景があった。温かい日差し、緩やかな風、そよそよと揺れる草木。平和すぎて、己の所業もこれから待ち受ける更なる業も、忘れてしまいそうになる。
窓枠にそっと手を当てて、晴れ渡る晴天、青いばかりの空を見上げる。

(ライ)

そっと、そっと心の中で呟いたのはなにより愛しい人の名前。誰より愛する人の、名。
この空のように、澄み渡った瞳を持っていた。だれよりもルルーシュを理解して、傍にいてくれた。支えてくれた。
けれど、そのライはここにはいない。いなくなった理由はわからなかった。気づいたときには、姿は消えていて消えたことすら忘れていた。ギアスによる記憶操作、即座に疑った可能性はきっとあたっている。

「お前は、どこにいる……」

壁際にもたれかかって、窓の内側から見上げる空。青空に、懐かしい面影を重ね合わせて、ルルーシュはそうっと瞳を閉じた。





三ヶ月前、Cの世界でシャルルとマリアンヌと対峙し、スザクと和解した、その直後。
ルルーシュは、強制的に忘れさせられていたライの記憶を取り戻した。ライの記憶を封じたのは、シャルルではない。シャルルによる記憶改竄を受ける前からルルーシュはライという、己の右腕の存在を忘れていた。
常に胸を覆う寂寞感に襲われながら、それがなんのか分からない、もどかしい日々を過ごしていた。その理由が、やっとわかって。
愛しい存在を思い出して、すぐさま駆け出して、探し出して、この腕に抱きしめたいというとてつもない衝動に駆られながらもルルーシュは。
ライを、迎えに行くことはできずにいた。

(ライに、なんといえばいい。どんな顔をすれば良い)

ただひたすらに、ルルーシュの為にと動いてくれていたライ。ルルーシュと、ナナリーの幸せこそが自分の幸せだと笑って、危険な任務も徹夜の仕事も笑顔で引き受けてくれた。
その、ライに。
ナナリーに否定され、全て失って、悪逆皇帝となり世界の明日のために死ぬ。そんな今の姿を、どうして見せられる。
ライはきっと、受け入れないだろう。ルルーシュが死ぬくらいなら、自分が死ぬと言い切って、そうなるように行動するのだろう。ルルーシュはそれがなにより恐ろしかった。
ライがこの世界から消えてしまうことは、絶対に耐えられない。

「お前がいる世界だから、明日が欲しいと思ったんだ」

義務感だけで、世界に明日を、明日のために自分の命を、そう思えるほどルルーシュは小奇麗な人間ではない。確かに、失わせた命、奪った命に対する責任は感じているし、己の所業に対する責任とて、理解している。
それでも、ルルーシュが動くのは常に愛しい人のためだった。

最初は、ナナリーのため。
そしていまは、ライのために。

「お前が、いつ目覚めてもいいように、いつ戻ってきてもいいように。世界は綺麗に、しておくから」

だから、いつの日か。眠りから覚めて戻って来い。ナナリーが、生徒会のみんなが、お前を待っている。俺はもう、お前に会うことは叶わないけれど、世界に俺の欠片を残していくから。
明日に、俺の姿を、遺して逝くから。

「ライ、帰ってこい」

お前を、ずっと待っているよ。





瞼の裏に鮮やかに蘇る銀色の髪と、空色の瞳が、無性に恋しかった。




突発茶会で、とくにこれ!という話題を決めていなかったんですが、最初に来てくれた真琴さんとギアスで相棒パロで大盛り上がりし、その後参加してくださったNAさんと遊祈おねえさまとルルライで盛り上がり、ルルライ茶会の様相でした(笑)
全体的にまったりとお話できたイメージですvvすごく楽しい時間をありがとうございました!