2010.2.19 ルルライ茶会ログ
参加してくださった、ゆゆさん、鴻さん、あさりさんからたくさんの萌えとネタを頂きました!
茶会中にでたネタでごりごり書いてみた話たちです。
ルルーシュとライが一緒に寝てたらかわいい!
そよそよと、心地のいい風が生徒会室のカーテンを揺らす。いい天気だからと、全開に開け放たれた窓から流れ込む風にカーテンがゆらゆらと揺れるそのさまは、平和な時間の象徴のようでとても心地がよく、みているだけで心が和んだ。
書類片手になんともなしに窓の外の景色を眺めていたルルーシュは表情を和らげて、淡く口元に笑みを刻む。
そうして、また書類に視線を落としたルルーシュの視界の隅に、太陽の光を反射する綺麗な銀色の髪が映りこんだ。
「……寝たのか」
先ほどまで一緒に書類と格闘していたライは、眠気を誘う穏やかな午後の魔力に敵わなかったらしい。
生徒会室の机に両腕を枕にうつぶせになって、すぅすぅと寝息を立てているライに物音を立てないようにそっと近づけば、幻の美形、と称される顔を完全に隠してしまっていた。
制服で顔に皺がつくぞ、寝るならせめてソファにしろ、などなど色々とと思うものの、少し首を動かしたことで見えたライの寝顔はふわりと微笑んでいて、とても穏やかで優しくて、幸せそうで。
起こす気など、おきるはずがなかった。
(俺も、少し眠ろうか)
(うわっ、会長!珍しいもんがっ!!)
(なにー?おおっ、このショットはレアね!リヴァル、カメラ!!)
(あれ?ルルーシュもライも寝ちゃってるのか。毛布とってくるよ)
(ちょっと、会長もリヴァルも写真撮ってないでスザクくん見習ってよね!)
風邪っぴきライを看病するルルと仲良すぎるルルライを咲代子が目撃
けほけほと咳き込む喉を恨めしく思いながら、ライは布団を口元まで持ち上げた。
学園内で少し前まで猛威を振るっていた流行のインフルエンザには掛からなかったくせに、時期外れに普通の風邪にかかるなんて。新型も季節性も、大分落ち着いてきたからと油断していたのが悪かったのか。
熱のせいでぼんやりとする頭でそんなことを思いながら、熱い吐息を吐き出す。今日は生徒会のみんなでお菓子パーティーをするはずだったのに。熱のせいで参加できないし、それどころかライに気を使ってお菓子パーティー自体が中止になった。
みんなは「気にしなくていい」「どうせなら全員でやった方が楽しいから!」といってくれたが、申し訳なさで泣けてくる。
ああ本当に、熱を持った身体が憎らしい。
ライが風邪を引いた自身を呪っているとふいに部屋の扉が控えめにノックされた。
「……?」
ゆるりと首を巡らせて、扉の方を見る。声を出さないのは風邪のせいで喉がすさまじい痛みを訴えているからだ。とてもではないが、扉の向こうまで聞こえるほどの声は出せない。
何度か繰り返されたノックは、返答がないことに諦めたのか暫くして静かに開かれた。そうっと開いたのがよくわかる開き方にライがじい、と見ていると黒い髪がそおっと室内に入ってきた。
「る、る……しゅ」
「っ?!起きていたのか」
痛む喉を何とか押さえて、ライが小さく名前を呼べば、おぼんを手にしていたルルーシュは驚いたように肩をびくりとすくめた。その姿がなんとも言えず可愛らしくて、熱に浮かされた身体でも、思わずへにゃりと笑みを浮かべてしまう。
ライの反応にむっとした表情を作ったルルーシュだったが、すぐに気を取り直したのかベッドの傍に近づいてきた。
「ライ、ミルク粥を作ってきた。食べられるか?」
ベッドサイドのサイドボードにおかれたおぼんにはほかほかと湯気を出している白い粥。おいしそうだなぁ、ルルーシュのつくったものだし、美味しいんだろうなぁ、とは思うのだが、熱に弱りきった身体は上半身を起こすのも辛いし、正直食欲はなかった。
否定を示すためにゆるゆると首を横にふったライにルルーシュは眉をひそめる。そして、サイドボードに元から置かれていた、ガラスのコップと白いセロファンに包まれた薬を手に取った。
「咲代子さんに聞いたぞ。お前、薬も飲んでないんだろう?」
手にした薬をひらひらと見せるルルーシュはライは気まずげに視線を逸らし、ぼそぼそと言い訳を口にした。
「の、ど……ひっかかる、し。にが、い」
普段なら、そんなことを言って困らせたりしないし、いくら苦手でも必要ならば我慢して口にする。それでも今こんなことを言ってしまうのは、やはり風邪で色々と弱っているからだろう。
口元を布団で隠しただけでなく、ルルーシュの咎める眼差しから逃げるように頭まですっぽり布団をかぶってしまったライに小さく嘆息してルルーシュは口を開いた。
「薬を飲んで、栄養のある食事をしなければ治るものも治らないぞ」
「……」
「ライ」
名前を呼んでも、今度は全く反応を返さない。はぁぁ、とため息を吐き出してルルーシュは布団を優しくなでた。
「ライ、顔を出せ。怒っていないし、怒らない」
「……」
「ライ」
再度の呼びかけは、ありっための愛しさと優しさ、甘さを篭めて。触れれば融けてしまいそうな甘やかな囁きに、ライがそうっと目元だけを布団から出した。
熱に潤んだ瞳が愛おしい。ふわりと完全な慈しみの笑みを浮かべれば、僅かにライが目を見張った。
「ライ、顔を出してくれ」
額に張り付いた髪を払って微笑めばライはそろそろと布団から顔を出した。潤んだ瞳、常より赤味を帯びた頬。汗で額に張り付いた髪すら扇情的で。
けれど今はぐっと我慢だ。相手は病人、無理をさせてはいけないと、欲求は押さえ込んだ。全て押し隠して綺麗に笑って、ルルーシュはライの瞼に掌を乗せた。ライの視界を押さえて、コップに口をつける。そして、薬を口に含んで。
「ふ、っ」
ライの唇に、自らのそれを押し付けた。
突然のことに驚いたライがじたばたと暴れるが、生憎と熱に弱った身体での抵抗は些細なものだ。普段ならばルルーシュは体力でライに遠く及ばないが、そのルルーシュですら押さえ込める微弱な抵抗。ゆるりと笑んで、ルルーシュはこくり、とライの喉が動いたのを確かめて唇から口を離した。
口内に残るのは、ライに口移しで飲ませた薬の特有の甘苦さ。
「る、る、る……!!」
「どうだ、ちゃんと飲めただろう?」
いまだかつて見たことがないほど、顔を真っ赤にしてはくはくと口を動かすライにルルーシュは得意の笑みを浮かべた。
((みみみ、見てしまいました!お二人はそういう関係だったのですね!!!これはこの先……ア―――ッ!!))
幼女ライと溺愛するルルーシュ
とてとてと、ルルーシュの後ろをついて回る小さな妹。ルルーシュがどこにいくにもまろぶようにころころとついて回って、実際に転んでもめげずに起き上がり笑顔でまたついてくる。
愛しい愛しい、ルルーシュの最愛の妹。
「ライ」
「なぁにー?」
名前を呼べば、にぱりと笑う。その笑顔が眩しくて愛しくて、ルルーシュは目を細めて微笑んだ。そしたらまたライが嬉しそうにきゃらきゃら笑うから、溢れる愛しさは止まることを知らなくて、救い上げるように小さな身体を抱き上げた。
「おにーしゃまー」
まだまだ言葉が上手く発音できないライは、さしすせその段も綺麗にいえない。けれどそれすら、愛しさの対象でしかなく。
腕の中の妹に愛情溢れる笑みを向ければライは満面の笑みを浮かべてちゅっと、ルルーシュの頬に口付けた。
驚きに目を見張るルルーシュに、天使の笑みと名高い笑顔でライはにぱっと笑って大きく宣言をした。
「らいはね、おにーしゃまがせかいでいちばんすきなのー!」
ああ、これを愛しいと思わずしてどうしろと言うのだ!
ルルーシュのぱんつについて考察してみた
ライは一歳年上の兄であるルルーシュを尊敬しているし、家族として愛している。
元々思考が似ているのだろう、趣味だってあうし好みも同じことが多い。多少の違いはあるが、全く別のものが好き、ということはそうそうない。
だがしかし、ライはこれだけは許容できないと常々思っている。
「ルルーシュ―――っっ!!!!」
ライの絶叫が響き渡った家の中、家事を一段落させたルルーシュはテレビを前にのんびりと食後のコーヒーを口に運んでいたのだが、テレビの音量を掻き消すライの声量に眉をひそめる。
普段物静かで冷静な弟が、ここまで声を張り上げるのも珍しい。
一体どうしたのだと振り返ったのと同時に、どたどたという足音共に風呂側のリビングの扉が勢いよく開け放たれた。
バン!と本当にすさまじい勢いでもって開け放たれた扉。壊れるだろう、と眉をさらに潜めたルルーシュの前で風呂上りなのだろう、腰に白いタオルを巻きつけただけ、髪から水滴をぽたぽたと落としているライがふるふると肩を震わせていた。
「ルルーシュ……!!」
地を這うような低い声。扉を握り閉めた拳には血管が浮いていて、ライの握力に負けた扉がぎしりと通常ではありえない音を立てた。ああ、確実にひびが入ったな、とどこか他人事のように考えるルルーシュの前で、ライは扉を握っているのとは反対の手に握り締めていたぴんく色の物体を震える拳で突き出した。ライの拳のすきまからだらりと垂れ下がるピンク色のそれは、ビキニのパンツ、だった。
「これはなんだ?!またこんなもの放り込んで!僕のパンツをどこにやった!!」
「こんなものとはなんだ。お前の唯一の弱点、パンツの趣味の悪さを変えてやろうとわざわざ俺が用意してやったのに」
「世間では!世間一般では!!ルルーシュのパンツの趣味の方がありえないほど悪いっていい加減自覚してくれ!!!」
「馬鹿なことを言うな」
「馬鹿じゃない!」
吼えるライに対し、自身が間違っていないという絶対の自信があるルルーシュは余裕綽々だ。それがさらにライの額に血管を浮き上がらせる。
たびたびこうやってルルーシュにライからすればありえない趣味の(ビキニタイプのあらゆるパンツを!)押し付けられているライとしては、いい加減我慢の限界だった。
普通に渡されるだけなら、苦笑しつつも適当にあしらってすむが、最近のルルーシュはライの入浴中に着替えのパンツを勝手に変えたり、たんすの中のパンツを全部変えたり、最終的にはライのパンツを全部捨ててビキニパンツと変えるのだから、これで我慢し続けろという方が無理な話だ。
いくら敬愛する兄とはいえ、パンツの趣味だけは許容できないのだ。かっと目を見開いたライはいままで押さえつけていた不満をすべて爆発させて、怒鳴りつけた。
「ルルーシュがどんなパンツの趣味だろうが僕には関係ない!口を出さない!そう決めていたけど、いい加減言わせて貰うよ!!君はパンツの趣味が悪い!その趣味の悪さを僕に押し付けるな!!」
一気に吐き出したライに、ルルーシュが衝撃を受けたのか瞠目する。自信家の兄に、この言葉は少し酷だっただろうか、だがここで指摘するのも弟としての勤め、時には心を鬼にすることも必要なのだと揺らぎかけた心を持ち直したライに、ルルーシュは。
驚きに目を見張った後に、切なそうに、悲しげに、哀れむような、眼差しで。
「……ライ、お前は自らの過ちを認められる子だと、思っていたのだが」
同情するように、呟いた。
「お前の趣味の悪さは、理解に苦しむ」
「それはこっちの台詞だぁぁぁぁぁ!!!!!!」
渾身の怒りと共にライが思いっきり振りかぶって投げつけたピンクのビキニパンツがルルーシュの顔面に激突したことは、もはや誰にも責められない。
現代パラレルでルルーシュ兄とライ弟
お茶碗には真っ白なご飯、昨日のうちに作ってあった味噌汁と卵焼きと鮭の切り身を温め直して朝食の準備は万全だ。
テーブルの上に綺麗に配置されたそれらを見回して、よし、と頷く。そしてライは毎朝の日課であり、一日の仲で最も厄介な仕事に取り掛かった。
「にーさん、朝だよー!」
片手にフライパン、反対の手にはおたま。ベッドサイドでべたにフライパンのそこをおたまでかんかん叩きながら起床を促すが、ベッドのこんもりとした塊は動く気配を一向に見せない。
やはりこの程度では無理かと潔く諦めて、フライパンとお玉を適当な場所に置くと、ライは布団に手をかけ、勢いよく引っぺがした。
「にーさん朝!おきて!!」
ばっさー、と引き剥がした布団の下には猫のように丸くなった兄の姿。黒い髪を白いシーツに埋もれさせて気持ちよさそうにすよすよと寝息を立てている様子には、僅かでも起きているようには見えない。
まだまだ意識は水底に沈んでいるのを認めて、ライはすぅ、と大きく息を吸い込んだ。
「おはようー!!!朝ですよーっ!!!」
朝に強いライと違って、兄のルルーシュは酷い低血圧だ。朝はいくら起しても起きないし、辛うじて起きても放っておけばすぐにまた眠ってしまう。
そんなルルーシュが今まで一度も遅刻せずに皆勤賞を守れているのは、一重に毎朝毎朝、苦心を重ねてルルーシュを起すライの苦労の賜物だった。
今日も今日とて睡眠をむさぼるルルーシュの身体をゆさゆさと揺らしながらライは呼びかけ続ける。
「ほら起きて!起きてってば!遅刻するよ?!オレンジ先生が家まで乗り込んでくるよ!」
ゆらすことから一転して、一向に起きない兄をばしばしたたき出したライに、ようやくルルーシュがほんの僅かに身じろぎをする。幼い子供がぐずるようなその仕草に、やっと目覚めの兆しがあったと、ライが安心したのもつかの間。
「らい」
呂律の回っていない口調で呼ばれて、なに?と首を傾げる。のっそりと頭を持ち上げ、首を傾げたルルーシュの前髪の隙間から黒曜石の瞳とかち合った。
とろりとまだ蕩けた瞳に小さく嘆息したライは、油断していた。運動能力ではルルーシュはライに遠く及ばないし、寝起きの人間になにかされるはずがない、と。
「う、わっ」
油断していたライを、ルルーシュは寝起きとは思えない力強さでベッドの中へと引っ張り込む。バランスを崩してよろけたライはルルーシュのベッドに手をついて、さらに布団の中へと引きずり込まれて諦め混じりに息を吐き出した。
「兄さん。おきてっていってるのに、僕まで布団に引きずり込んでどうするんだ」
はぁ、とため息を隠さない弟に寝ぼけ眼のルルーシュは満足そうに微笑んでライの首に両手を回した。ああこれは完全に寝ぼけていると、ライが遠い目をする一方で、ルルーシュはぎゅう、とライに抱きついて頬ずりまでしている。
「兄さん……」
「らい、だいすきだー」
抱きついて、頬ずりをして、最終的にはちゅう、と口付けまでしてきた兄に、寝起きの悪さは酔っ払いよりよほどたちが悪いと、ライは久々の完全な敗北に瞼を閉じた。
茶会の話題の半分はルルーシュのぱんつ討論についやされるまさかの事態勃発(笑)
しかしその話題が一番盛り上がった気がします。そして大爆笑の渦でした!
みなさんが次々に繰り出されるすばらしすぎるネタの数々に「うぉおおお!!!」と滾って書いたものをこのページに詰め込みましたvv
楽しすぎて幸せすぎて死ねる!と思うほどのすばらしい時間を本当にありがとうございました!!